命の日

ピース
大好きな二つの命の日が同じ月になるのは偶然なのだろうか

また流れは必然であるのか分からないけれど
幼い時から抱いた父親への反感は
母の介護時、憎しみを抱いたこともあった

所が母の他界後慎ましくピースと過ごす父の姿を見て
私はとんでもない思い違いをしていたのではと気付かされた

更にピースの余命が少なくなって来たとき
父はピースを膝に乗せ1日の殆どを一緒に過ごした
その姿はまるで親子のようで
もしかしたら母には出来なかった夫婦のようで

ピースが最後まで父を慕う姿は私の不孝を見せられた気がした
ありがとうピース

*******************
4月30日

二日前の診察時
獣医はいずれ腹水からの苦しみがやってくると言った
それだけは避けてやりたかった
そして遂にその日が来た
ピースは大好きだったささみさえ食べなくなった
トイレもしなくなった
起き上がることも出来なくなった
体はがりがりになったにお腹は更に膨れてきた

苦しみが襲ってこない内に楽にしてあげなきゃ
獣医に電話を入れ1日の昼、安楽死を頼んだ

2日の午前中に火葬の予約を入れた

父さんはピースの棺を作り始めた
久しぶりの機械の音が居間に聞こえて来たとき
私の膝で体を横たえていたピースが顔を上げ私の顔を見た
ピースごめんよ

5月1日
朝6時45分
「YUKI、ピースが死んじゃったよう」父からの電話だった
出勤前の夫と駆けつけた時
ピースは薄目と口を少し開けていた

明け方ふと目覚めるとピースの頭は敷き布団からはみ出していたと言う
「こっちにおいで」と側に寄せ何か話している内に父もウトウトしたらしい
6時半頃 
さて起きるぞとピースを見ると既に息を引き取っていたと言う

ピースは私たちが我が身を責めぬよう
心残りにならぬ様、自ら逝ってくれた
苦しんだ様子もなく本当に穏やかな顔をしていた
半口はきっと父さんに礼を言ったのだろう
ピースに感謝すべきで悲しんではいけないと思った
とはいえ・・・・涙は止まらない

病院でピースの目を閉じてもらった
400mlの腹水を抜いたと言われた

夕方父はピースの棺を持って我が家に来た
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父の到着後娘たち夫婦も集まって場を盛り上げてくれた
ピースのお陰で賑やかな楽しい通夜だった
娘夫婦が帰った後も父と夫と三人でピースの思い出話が続いた

深夜、夫と翔&迅が父と同じ部屋で寝てくれた
夫と寝ていた翔が明け方になると
父の布団にもぐり込んで行って腕枕で寝ていたらしい
きっとピースの代わりをしてくれたのだろう

私は
酒臭くて(自分を棚に上げ)むさくるしい輩と寝たくなかったので
棺を寝室に運んでピースと寝た
ピースと寝るのは父の入院以来だ
悲しいはずなのに
涙が流れ落ちてくるのに
はしゃいだ気分になった
ピース、添い寝は久しぶりだね

5月2日
目覚めた時、ピースはうっすらと目を開けていた

ピースの棺は父と夫と私が乗る車に乗せた
若夫婦と孫たちは後続で
我が家から35キロ離れた下伊那の火葬場へ向かった

火葬時間は1時間
スタッフは顔を真っ赤にし汗をかきながら
ピースの骨をひとつひとつ、丁寧に丁寧に拾ってくれた
歯だと思っていたそれは・・・爪だった
ピースのほぼ全ての骨は丁重に壷に納められた
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父はその晩も我が家で過ごし3日の朝ピースと共に帰って行った
5月3日 迅5歳の誕生日だった

ここ数日一緒に過ごし感じたことがいくつか
父は心配したほど喪失感はなく
寧ろ心から最後まで世話してあげたと言う達成感の方が強い

逆に心配なのは父の体力だ
ピースの症状が悪くなるに従って側に居る時間が長かった分
殆ど外出も体を動かす事もなかったので足腰が大分弱くなっている
1日中一人きりでテレビ相手はやはり父にとって好ましい生活ではない

父さん、もう一度子育てしてみる?
「もう死ぬのを見るのは嫌だ」

大丈夫、父さんの方が先だから
父さん亡き後は私がちゃんと面倒を見るよ
「次はおれかぁ また最初から出来るかなぁ」

出来る出来る! 父さんは人との付き合いは下手だけど
犬の育て方は最高だったよ

翔の実家で私たちが伊勢参りに出掛けた頃生まれた子犬が居ると聞いた
母の三回忌とピースの納骨が済んでから
父と会いに行こうと思っている
出来るだけ長く母犬と一緒に過ごしてから家族に迎えようと思う
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by r-petal | 2009-05-07 11:28 | Comments(16)
Commented by バウ at 2009-05-07 13:10 x
^^良かったね・・・。

これで全て伝わるでしょ♪ヽ(*⌒o⌒)ノ"チユッ!☆またメルする♪
Commented by Mより at 2009-05-07 13:42 x
叔父さん又飼うのね。。。良かった。一人でいると寂しいからね。
今度は自分でお風呂に入れたりしてYUKIの手を借りないように
していくと良いよ。
Commented by YUKI at 2009-05-07 14:16 x
バウさんが書いてくれたコメントは
私が伝えたかった全てが込められていたよ
そのまま引用しようと思ったくらい(笑)
ありがとうね

>第二段・・・
一段の時も見守ってくれる貴方が居てくれた
そして今回もm(_"_)m 感謝してるよ
だから第三段も頼むね(笑)
Commented by YUKI at 2009-05-07 14:17 x
ピースの納骨をしませてから子犬を決めてきます
ピースの時は39日間我が家に居て
ハウストレーニングをしてから父さんが育てたけれど
今回は最初から任せます
その方がM姉さんが言うように早く寂しさを紛らわせられるから

病気になる前は父さんが入れていたんだけれど
とうさんちは毎日お風呂を焚かないから(笑)
それに薬用のためのシャンプーだったから
扱いがちょっと普通と違ってたから父さんには大変だったんだよ

M姉さん、私はこれからも父さんに手を貸しながら
ブツブツと小言を言いながら大事にし過ぎぬよう(* ̄m ̄)
父さんの世話をしていくよ
Commented by 犬好きかあさん at 2009-05-07 15:12 x
メールありがとうございましたm(__)m
読みながら 私には読み取れない深い内容があると感じ こういう時にはバウさんが 手に取るように分かるコメントを示すだろうな!?
と思っていました。。。その通りのようでしたね(^^)YUKIさん。。。
まさか子犬を飼うという展開になろうとはみじんも思わずビックリ(゜o゜)
犬を通して(介して)お父様との関わりも今まで以上に濃くなるでしょうね

Commented by YUKI at 2009-05-07 16:26 x
犬好きかあさん、こちらこそお心使いありがとうございました
バウさんと私は前世にかなり深い縁があったようです
その縁のお陰で私は今まで沢山支えてもらえました

父にとって犬はペットと言う繋がりを超えている気がします
介助犬に近い存在かな
世話している様で実は今後散歩の友にもなるでしょう
世話しながら実は逆にボケ防止にもなるでしょう
父は若い頃から片耳が聞こえません 
もう片方も年と共に衰えてきました
元気な頃のピースの様に吠えて来客を知らせてくれるでしょう

ある方がこう言っていました
ピースは父と私の架け橋だったのだと
近い将来迎える子犬もきっとそうであろうと思います
Commented by lemomama at 2009-05-07 16:51 x
ピース、なんていい子だったんだろう・・・。

あのね、私にね、「るみ」さんってアメリカ在住の・・といっても結婚しているけれど・・・お友達がいるんだけれど、
お友達になったきっかけは、
「この子が死んでもまた犬を飼う。それは、犬と暮らす喜びを教えてくれたこの子への恩返しでもある。折角犬と暮らす楽しさを教えてもらったんだから途切れさせちゃいけないと思うの。」という共通の想いからだったの。

お父さんが、ピースの教えてくれたことをこれからも活かして楽しい日々をおくろうとしていることがとても嬉しいです。

ピースからのプレゼントだよね。
Commented by べーちゃん at 2009-05-07 18:42 x
凄いねぇ・・・ピースくん。
読んででなんか一種の感動を覚えました。
色んな事教えてくれるよね。

お父様、また犬と暮らすのですね。
私も、祖父が亡くなった後に母親に犬を飼う事を薦めたけど、そうはならなかったのが残念でした。今、もう少し張り合いのある生活が出来てるのではないかってね。守るべき存在がいるって言うのは、大きい事だと思いますよね。
Commented by 犬好きかあさん at 2009-05-07 20:02 x
1年前に犬・猫のボランティア活動をされている個人や団体があり
譲渡会も行われていることも知りました。各都道府県に動物愛護センター
という施設があり 飼い主が迎えに来なかったり 譲渡先が決まらない
場合 最終的にはガス室での殺処分になる数が相当数ということも知りました。長野県はとても好意的で殺処分を失くし生かし保護していこうという考え方の先端をになっているそうです。小諸市にある『長野県動物愛護センター ハローアニマル』がそれです。もし飼い犬を検討されているのでしたら そういう施設から譲り受けることも良いのでは?と思い 
差し出がましいのは承知で書かせていただきましたm(__)m

我が家では引き出してあげられないので 当県センターにドッグフードや
毛布を2回送らせていただきました。。。明暗を分ける子達の最後は
平等にという思いからです。
Commented by Matya at 2009-05-07 21:27 x
ピースくんの存在の意味はほんとうに大きいですね!

ほんとうにおつかれさま。。
Commented by みーと at 2009-05-07 23:07 x
YUKIさんお疲れ様でした。ピース君が残していってくれたいろいろな思いを、今後前向きに考えていけることへの糧にしてくださいね。お父様、あらたな子犬を迎える事で、また動物と共に生活する喜びを味わえる・・・・寂しさ、悲しさも早く癒える事でしょう・・・
Commented by YUKI at 2009-05-08 08:03 x
ありがとうlemomama
ピースは犬らしくない犬だったなぁ
ほんと・・・顔は父に似てるけど食事面では母親に似てた

>犬と暮らす喜びを教えてくれたこの子・・・
お話聞かせてくれてありがとう
先住犬とるみさんの相性が良かった例だと思う
父も同じだな 抜群の相性だった
私たち家族もピースから最高のプレゼントをもらった気がする
Commented by YUKI at 2009-05-08 08:07 x
べーちゃん、ずっと応援ありがとうね
一番可愛い時期を我が家で過ごしていたピース
ピースが居なかったら翔は今私の腕の中にも居なかったわけで・・・
当然迅も居ないし
ピースが居なかったら私は父親に愛情薄い娘のままだったかもしれない

子犬の話をしたらどう反応するか心配だったけど
ピースに愛情がなかったら
特に病気になってからの高額医療費の事を考えたら
もう飼う気にさえならなかったと思うんだ

自分の夕飯のおかずを減らして分け合っていた父とピース
もう一度ピースのような犬と巡り合わせてあげたいな

今両親の介護で壁に突き当たっていると思う
今度は私がべーちゃんを応援するよ
Commented by YUKI at 2009-05-08 08:20 x
長野県動物愛護センター ハローアニマルのHP見させて頂きました
県内にもこんな施設があったのですね
また受付支所もあり市内の保健所から手続き出来ることを知りました
改めて人間とはなんて愚かで貪欲な生き物でしょう
ピースもその犠牲になった犬だと思っています

犬好きかあさん、ピースの後に迎える子は
どうしても長生きしてくれる健康な犬でなければと思っているのです
勿論どの飼い主さんもそれを願って家族に迎えるのでしょうし
センターに居る子の中には若い子も居ます
一ヶ月でも若ければ単純計算ですが
その分父と一緒の時間が長いわけで
私は翔&迅どちらも生後まもなくの姿から指折り数えながら
手元に来るのを楽しみに待ちました
翔が生まれたブリーダーで生後10日弱の
レッドとブラックのダックスが居ます
当然母親の授乳下ですから家族になるのはまだまだ先
週一、その子に会いに行き成長を確かめ・・・
父にも待つ楽しさも味あわせてあげたいのです

今回犬好きかあさんを通じてこの施設を知ったのも
何かの縁だと思います
私も出来る形で協力させて頂こうと思っています
Commented by YUKI at 2009-05-08 08:21 x
お花ありがとう
Matyaさんにも会わせてあげたかったなぁ
今度また会う機会があったらぷぅくんとピースの自慢話大会しよう(笑)
Commented by YUKI at 2009-05-08 08:22 x
みーとさんありがとう
うんうん、ピースが伝えたかった事ちゃんと守って
前向きに生きていくよ!
これから良い季節になるのに家に篭ってたら益々体にも良くないしね
お尻を引っぱたいて動いてもらわなきゃ!
子犬が来たら忙しいぞ~~!!
暫くはトイレの失敗で頭を抱えると思う(笑)
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