痙攣二日目
痙攣発症から三日目の朝を迎えた
早朝母の病院へ電話を入れた
昨夜の母の様子は変わりないと言う 血圧も安定して心拍数は70~80
酸素吸入の数値を7リットルに増やしてから呼吸も安定しているらしい
問題の痙攣は付きっ切りで看護師も監視出来ないから
モニターで異常がない限り安定状態なのだろう

一昨日の晩から経管栄養は中止された
ニソリの維持点滴のみ
母さんの体力は更に落ちるだろう

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痙攣2日目 経管栄養中止 3階療養病棟25日目 昏迷状態74日目

4月20日(金曜日) 
母さん、今日は娘達と孫達に会えて良かったね 
冬音も翔悟もこの間会った時よりまた少し大きくなったでしょ 
ばあばの事が大好きで心配しているよ ふたりを一杯愛した証だね
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12:30pm 母さんの頬は赤かった 電話での夫や看護師の話より辛そうだ
痙攣は左手と顎部分に残っていて常にピクピクと動いていた

二階病棟に居た時母さんは痙攣予防薬アルビチアンで
肝臓数値が上がって黄疸になったことがある
この薬は脳の中枢に作用して確かに痙攣を抑える作用はあるが
慎重投与が必要な薬でもある
素人の私が調べただけでもその危険性が分かる 

特に母さんのような高齢者や脳梗塞改善治療薬を沢山使って弱った体には
肝機能障害が起こるのが目に見えていたし現にその障害が出て即中止になった
前回同様同じ症状を引き起こすのを心配して
無使用と判断したけれどその時はその時だった
こんな事なら二度目に痙攣が起きた時にその薬を使用すべきだったと後悔した 
ごめんよ、母さん
私はまた判断ミスをしちゃったね

Fさんが様子を見に来てくれた 
『今日は母さんの顔を拭く程度しか出来ません』
「YUKIさん、昨日のおむつ替えの刺激で痙攣が起こったと
また自分を責めているでしょ 違うのよ 痙攣は突然起こるものなの 
昨日一度目の痙攣が治まった時のお母さんの顔見なかった? 
YUKIありがとうってお礼を言っている顔だったよ」
うつむいた 自信がない
「怖いなら無理しない方が良いね」と私の手を握ってくれた

あんなに頑張って保湿剤を塗ってきたのに
痙攣後たった一夜でカサカサ状態になってしまった
高熱と高血圧と経管栄養がストップされて・・・
痙攣で眉間にしわが出来、浮腫みがあって・・・
母さんの体はまた二階病棟に居た時と同じになってしまった

昨日右腕に刺した点滴が沢山漏れて
今朝左手に射し変えられた様だが右手は一気にパンパンに浮腫んでしまった 

1時間の内に何度か痙攣が起こる、時間は長くて30秒以内
治まる頃「う~ん」と声を発して息を吸う 
痙攣時間が長くなればなるほど辛くなるだろうと心配したが
回診に来た院長が本人は全く痛みなど感じていない状態だと言った 
それだけが救いだ

「お母さんは次の段階に入ったね 
最終的には気管支肺炎は避けられないだろうな」と言った 

結果を予測出来ていて何も処置出来ない 
仮に処置しても先に待っているのは同じなら
何故母さんを楽にしてやれないのだろう 何故そんな法律があるのだろう
母さんがもし自分の意思を伝える事が出来るとしたら
こんな風に無駄に薬を使わずもっと必要としている人に使えって言うだろう 
母さんはそう言う人だった

3時のおむつ替えは看護師二人に頼んで
パットとシートを敷き易いように準備だけして手渡した 
とても母さんの今の体の状態で下半身に触る勇気はなかった
浮腫んだ右手 点滴されている左手、微痙攣状態 
母さんもまたガラスの状態だった

昔、叔母をベッド型の車椅子に乗せて
談話室に連れて来てくれた若い介護員が病室に来た 
あの時が元気だった二人の最後の姉妹再会になってしまったが・・・
「けさよさん痙攣が治まりましたか?」 
『30分から40分間隔で短い痙攣が続いているの』
暫らく母さんの顔をじっと見ていて黙って病室を出て行った 
彼女は泣いていた

4時を過ぎてから母さんの痙攣感覚が10~15分置きに短くなった 
痙攣時間は変わりなく長くても30秒以内

5:25pm 看護師が氷枕を替えてくれた

5:40pm 今日何度目かの痙攣が治まるのを待って病室を出た
ナースセンターに立ち寄り母さんの痙攣間隔と時間を報告して病院を出た
「夜間になればまた痙攣止めの薬が使えると思うよ」と言った婦長の声が耳に残る
仮に痙攣が治まったとしても次は母さんの体に何が起こるのだろう・・・
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by r-petal | 2007-04-21 07:34 | Comments(0)
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