プチ花見
経管栄養18日目 3階療養病棟14日目 昏迷状態63日目 

4月9日(月曜日)
母さん、古巣に帰って来て今日で2週間経ったよ 早いね

母さんは余りひ孫の誕生を楽しみにはしていなかったから
もしかしたら冬音や翔悟を見ても喜ばなかったかもしれない・・・

違うな、母さんの機嫌が良ければ目を細めて喜んでくれたかもしれない 
それももう確かめる事は出来なくなってしまったけれど
母さんにひ孫を会わせるのは娘達に母さんの思い出を残させてやりたいんだ
臨月ギリギリまでよく母さんに会いに来ていた娘達へ・・・
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1:30pm ほぼ娘たちと同時に病院の駐車場に到着 3階へ上がって行った
母さんは寝ていたけれど頭を拭いていたら目を明けた
早速翔悟を母さんに初お披露目 昨日と同様ただ見つめるだけだった

今日は体の洗浄日とパジャマの着替えが行われる日 
洗浄とおむつ替えを介護員に頼んで私は顔の洗浄とクリーム塗りをした

洗濯場に居たFさんに声をかける『今日は二人の孫を引き連れてやって来ました』
「後で部屋に行くから見せて!」
後で・・・と言った割にはUさんを同伴して直ぐにやって来た(笑)

「けさよさん、良かったね・・・楽しみにしていたひ孫さんたちだよ」母さんは無表情だった

「YUKIさん、お母さんの世話をしている姿をしっかり娘さんたちに見せるのよ」
と私に向かって言った 
そして今度は娘達に「貴方たちのお母さんの姿をしっかり見ておくのよ 
そして次はあなた達が自分の親の世話をしてあげる姿を
この子達にしっかり見せてあげてね」と言った
この言葉しかと覚えておけよ 我が娘達(笑)

体の洗浄の次はシーツ交換だ
母さんの頭を拭いたタオルを物干し場に持っていく途中で介護員に呼び止められた
「ストレッチャーに乗せて散歩に行きますか?」と声をかけてくれた 
『本当ですか!やった!』

二人の介護員が母さんをベッド型の車椅子に乗せてくれた 
「D棟の窓から桜が見えますよ 花見見物に行ってらっしゃい」と教えてくれた 
母さんを筆頭に押し手の私 その後を二人の孫を抱いた娘たちの行列だ

花見の前に先ず小休止 久しぶりに談話室へ向かった
ほんの2ヶ月前はここへ母さんと毎日来て指マッサージやお茶したものだ

馴染みの君子おばあちゃんが居たので挨拶をすると「随分久しぶりだね」と言った 
古巣に帰ったばかりの日に声をかけた時は
私の事は覚えていなかったのに・・・覚えていてくれた
認知症のお年寄りはやっぱり時々記憶のスイッチが入ったり切れたりしている
 
母さんを中心に皆で記念写真を撮った 
その時の母さんは寝ていたからきっと撮られたくなかったのかもしれないが
これも娘達の思い出、我慢してやって

数分後母は目を明けた 花見の時間だ
娘たちに孫のおむつ替えは母の病室でするように言って
私たちは1月下旬まで叔母が住んでいたD棟へ向かった 

南側に面した窓から春日城址の桜が見える ちょっと遠いけれど桜は確かに見えた 
母さんの視線から桜が見えるように向きを決めブレーキをかけた

隣に居た、だんづかさんが「さくら~さくら~」と歌っていたので私も一緒に歌った

どれ位散歩していて良いのだろう? 
疲れ過ぎるとその日の夕飯を食べられなくなるから叔母は20分位と決められていた
母さんの場合は定刻に本人の意思とは無関係に食事をさせられる 
時間なんて関係ないかもしれない

シーツ替えも済んだ頃だ 病室近くの介護員に頼んで母をベッドに戻してもらった

4時 娘たちが帰って行った

3階へ戻る 暫らくするとマッサージ師Iさんが来てくれた
「右足、ちょっと浮腫みはじめましたね」
『そうなんですよ もうどうしてやりようもないですよね』

「左手が動きましたよ 自力運動かな?」
『前から時々左手と肩が動きます 震える時もあるけれど痙攣ですか?』
「そうかもしれないけれど・・・詳しくは・・・」ですよね、もう薬は嫌だな

受付から母さんの3月分の入院費請求書が届いた 
公衆電話から父さんに金額報告した 
同封されていた介護保険負担限度額申請書は6月31日で切れる為
再度申請が必要らしい 私が市役所で手続きを済ませる事も伝えておいた

5時少し前 母さんの食事が運ばれて来た 相変わらず無表情だった
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by r-petal | 2007-04-10 07:47
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