古巣へ
3月27日(火曜日) 経管栄養5日目 医療病棟から療養病棟へ

1:00pm 遊びに来ていた長女の見送りで家を出た 病室には1:30pm到着

母さんはベッドを20度位上げられ食事の真最中で未だボトルには50mlほど残っていた
枕の代わりに使用していたバスタオルは外されアイスノン、脇にも保冷剤が置かれていた
未だ熱が下がらないのだね・・・目を明けている母に問いかける『母さん辛くないかい?』 
様子を見に来た看護師が午前中は37.6度の熱だったと教えてくれた

導尿バッグの尿量も一気に減って100ml(毎朝午前中に集尿される)
点滴から経管栄養に変わったので水分量が落ちた事と
利尿剤が食事に混ぜられる薬に変わった為直ぐには効果が出ないらしいが少ない
今日から母さんの食事は300ml/1食と更に増えたようだ
熱がある為ドリップスピードは落とされた(熱で痰が増えるのを防止するため)

経管栄養食はお年寄りの体格などにより違うらしいが最高で1200ml/1日らしい
母さんは900ml/1日だから順調に食事が取れている事になる

2:00pm 3時間かけてやっと食事終了
『母さんの食事時間は長いね』と言ったら看護師が笑っていた
ボトルを片付けに来た看護師に母の顔拭き許可を聞いたら
食後直ぐでも大丈夫だと言われた ベッド倒しは20分後ならOKらしい 
早速洗面器にお湯を入れて来て母の顔を拭いた

内臓に食事が入って体力が付いたのか今日の母さんは目を明けている時間が長い
ずっと私の顔を見ていてくれた

2:30pm 看護師が口内洗浄に来てくれた
口の中は結構な痰量で舌の上にも舌苔(ぜったい)しっかり付いていた 
舌苔とは舌の表面にできる白色または褐色の物で
これが喉に詰まったら本当に窒息死に繋がる
母さんは嫌でもしっかり取ってもらわなければならない

看護師が出て行ったのと入れ違いに院長が部屋に入って来てドアを閉めた
『何だ?』外部に聞かれたくない話なのだろうか・・・一瞬鼓動が早まった
「良い顔をしているね~」と相変らず威勢の良い声だった
「どうかな、三階に移動しないか?」と言った
「肺炎のリスクがあるからこのままここに置きたいが三階の方が居心地が良いと思う
今までの様子を上から聞いているから娘さんも世話もしやすいと思うよ」と付け加えた

『3階に移動しても今まで通りに会いに来ても良いのですよね?』
「当たり前だよ」院長は私のお尻を一つ叩いて出て行った セクハラだ 
この事を姉に伝えるため駐車場へ出た 外の自動販売機でホットコーヒーを1缶買った
コインを入れてボタンを押したら・・・何と缶コーヒーが3本一度に出てきた ラッキー(笑)

3階に戻れる! これは母さんが頑張ったご褒美だ 
5ヶ月間母さんと過した思い出多き場所で馴染みの介護員やおばあちゃんが沢山居る
『母さん 引越しだよ』浮かれる私を母はじっと見ていた
ロッカー内を片付けているとFおばさんが入ってきた 
耳はおばさんの話に傾け手は引越し準備を進めた(笑)

荷物の片づけが一区切り着いた頃長女から翔悟の添付メールが届いた
夫が買ったこいのぼりを見て笑ったらしい 
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4:20pm 母さんはストレッチャーに乗せられ一足先に3階へ
私と看護師で荷物を台車に載せて3階へ上がって行った

引越し先は308号室 二人部屋
東に大きな窓があって明るいし綺麗だ 医療病棟特有の異臭がない
廊下から懐かしい声が聞こえてきた 介護員のFさんだ! 慌てて廊下へ出た
私だと分かると頭を深々と下げ飛んできてくれた
「YUKIさん お帰りなさい」と抱きしめてくれた 懐かしい匂いがした

『Fさん着いた早々わがまま言っちゃいますが良いですか?』「勿論よ、何?」
私が病室に入ったとき母のベッドは西を頭に顔は壁側を向いていた
『この方向だと母さんは一日中壁を見ている状態になるのです 
ベッドの向きを90度回転して窓の景色が見えるようにしたいの』
母はもう自力で首を動かす事が出来ない状態で常に左を向いている 

Fさんは快く方向転換してくれた 3階病棟の利点はどの部も広いこと
『この青い機械は何ですか?』 母のベッド下に小さな箱状の機械が取りつけられていた
「これね 自動のエアーマットなの 
引っ越してくるって下から連絡があった時から電源を入れて待機していたのよ」
例えそれが仕事上の行為でもその言葉で胸が熱くなる ここは古巣だ
母さんと私は古巣に戻ってきたんだ 

「エアーマットでけさよさんに褥瘡が出来ないようお世話するからね」
『Fさん、もう母さんの尾骨周りには床ずれが出来ちゃってるの』
「嘘? じゃあこれ以上酷くならないように夜間も体位変換をきちんとするから」

2階医療病棟では中心的に仕事をするのは看護師で
介護員は余り手出しせずオムツ替え程度 パジャマや洗浄も看護師が勤める 
スポンジ製の枕で2時間毎の体位変換も看護師の仕事だ

毎日この様子を見ていて看護師の仕事が多過ぎて
手薄になるのがこの2時間毎の体位変換だと分かった 
先ず時間通りには来ない・・・と言うか来れないのが現状だ 
緊迫した患者が多ければ多いほど不可能になってくる 
決して手を抜いているのではないのだろうが・・・

私は母さんの側に居られる時はなるべく頻度に枕を変えてきたが
それだって些細な効果で役には立たなかった 
でも3階病棟の中心的仕事は殆どが介護員 
ケア面では看護師より絶対的に介護員の方がプロ
Fさんの言葉を信じ私も家族の最後の務めとしてなるべく手伝える事はやっていきたい

5:00pm 母さんの夕食が始まった サンエットSA300ml カロリーは300kcal

母さん。。。私は明日から今までと違う気持ちで会いに来れそうだよ
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by r-petal | 2007-03-28 09:09 | Comments(2)
Commented by べーちゃん at 2007-03-28 09:48 x
YUKIさん・・・。ブログの再開を心待ちにしてました。
Commented by YUKI at 2007-03-29 08:37 x
べーちゃん。。。。。
書き込まれたべーちゃんの短いコメントに
沢山の気持ちが込められているのを感じます ありがとう
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