医師の言葉>息子の言葉>嫁の言葉
最近、母の病院を出る時はもう真っ暗 すっかり日が短くなった
長女の夫、賢くんがここの所残業続きなので
娘が夕方6時近くまで家で待っていていてくれる
灯りが点いた玄関に着くとホッとする

娘達が夕飯用に何か一品作って持ってきてくれる事が多くなった
病院から帰って慌しく用意する私を気遣っての気持ち
本当にありがたく思う 願わくば・・・ずっとそうして(* ̄m ̄)

今日のメニューは長女が提供 【ホウレン草のグラタン】
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11月30日(木)
29日の話。。。病院から戻って夕食の用意をしていると夫から帰るコールが来た
もう少ししたら家に着く頃かな?と思っていると今度は自宅の電話が鳴った
ためらうが出ないわけにはいかない 夫の実家からだった
また何か起こったのだろか。。。受話器を取ると義父からだった

義母が転んでストーブの上のお湯で火傷をしたらしい
慌てた様子でこれから病院に連れて行くという
遂にその事故が起こったか 

受話器を置いて夫の携帯に電話を入れる
私が病院へ向かうより夫が病院に行った方が早い
それに私が普段言っても聞き入れてもらえなかった事を
息子の口から義父母に言ってもらいたかった
『あの石油ストーブは危ないからやめて欲しい』

一時間ほどで夫は戻ってきた 
義母の火傷は大した事はなく左オデコと頬、そして肩の一部で済んだ
本当に不幸中の幸い 大事に至らなくて良かった!
義母の様子は夫から分かったので改めて電話をしなかった
「全然大丈夫 本人が騒いでいるだけだ
軽症だから余計に痛みを感じるんだと医者が言っていた」
息子の診たては厳しいものだ 同時に義父の事が気の毒に思った
夜はきっと痛いと騒ぐ義母の声で眠れないだろうと思った

早朝 義母から電話が入った
「おじいちゃんの代わりにYUKIさん病院に連れて行ってくれない?」
義父は漬物の菜を洗いたいらしい
偶然に今日は義母の家を訪れる木曜日 義父もそのつもりで私を頼ったのだろう
診察予約時間の30分ほど前に迎えに行く事になった

台所のドアを開けると今まであった石油ストーブはファンヒーターに変わっていた
もっと早くにこうして置けば夕べの事故は起こらなかったが
起こったからこそ義父も変える気になってくれた 
【すべてのことはいい経験】軽症で済んだからこそ言えるけど

居間を覗いた もう一つの石油ストーブはそのままの状態
夫はこのストーブの事は注意しなかったのだろうか
畳の上にカーペットが敷かれ更に踏み台の上にその石油ストーブが置かれやかんがある
不安定この上ない 義母の転倒も心配だが地震でも起きたらどうするんだろう
『おじいさん、この状態だと危ないよ』
「大丈夫だ」再三言うのだが聞き入れてもらえなかった 嫁の言葉はこんなもんだ
父なら喧嘩になっても止めさせるが義理の仲だと遠慮もある 歯がゆい!

義母はいつでも出かけられる支度をしていた
左頬と目の上は痛々しくガーゼで覆われている
「忙しいのに悪いね」と義母
『大丈夫よ』と言いつつ確かに忙しいと心で思った(*≧m≦*)

車椅子で形成外科へ 母と違って押すのにも力が要る
私の胸を再建してくれた主治医は開業したのでもうこの病院にはいない 
でも懐かしいな。。。治療で通った三年間を思い出す

待ち時間、居間の石油ストーブにはなるべく近づかないよう頼んだ

院内で一番空いている科は形成外科だろう 義母はじきに呼ばれた

「痛くて夜も寝られませんでした」と言う義母に夫同様医師も軽くあしらう
「夕べも言ったけれど大した火傷じゃないからじき直るよ
それよりよくこの程度の火傷で済んだよ やかんのお湯で全身火傷に成りかねないからね」

チャンス到来と思い『もう一つ危ないストーブがあるんですよ』と医師に言った
「おばあちゃん 危険なストーブはやめなきゃ また転んだら今度こそ危ないよ」
チラっと義母を見たら聞いていない
「先生、手にもガーゼを付けてください」と火傷の事で頭が一杯の様だ
医師に手のガーゼは必要ないと言われたが暫くするとまた同じ事を言う
「先生、痛いから手に・・・」大丈夫かいな義母さん。。。不安になった

医師の言葉を借りてストーブの危険性を伝えてもらいたかったが
当の義母が聞いていないし結局は義父がその気になってくれなければ解決しない
仕方がない また息子の言葉を借りよう

「二三日で痛みはなくなると思う 1週間後もう一度診察を受けてください」
医師から自宅での処置法を教えてもらった

義父に医師に言われたとおりの言葉で伝える
『本人は多分痛がると思うけれど患部清潔が一番大事だから
少々騒いでも石鹸の泡でしっかり洗ってシャワーで流す事 これを朝晩続ける事』
医師の言葉だ 義父も受け入れるはずだ
痛がって駄目なら義母自身で顔を洗えば良い事だ。。。と嫁の言葉を付け加えた

店屋物でも取るから昼飯を食べて行けと言う義父の言葉、今回は遠慮して家に帰った

母の病室では定刻より早くオムツ替えが行なわれている真っ最中 ドアが閉まっていた
迷った。。。このまま開けて入るべきか終わるのを待つべきか
オムツ替えの介護員はいつも同じ人と限らない
知っている介護員なら私の顔で直ぐ分かるが知らない人だと業務妨害になる
何やら中から大声が聞こえてきたので入ることにした
母の順番は一番最後らしくまだ替え前の状態 床には沢山のシートが置かれていた

「YUKI YUKI 良い所に来てくれたよ~~知らない人が入って来てこの始末だよ」と母
『母さん ここに居る人たちはみんな私の友達 仲良くしてね』
確かに私も余り話したことがない介護員だった
「友達だったんだね 良かった~~」と母 そう友達だよ

『オムツ替えてもらおうね』介護員に頼んだ
粘液の付いた尿でシートはずっしり重そうだ 介護員はチラっとお湯で洗って行った
「こんな簡単なものかい?」 『そうだよ拒否しなければあっという間に済んじゃうの』
介護員には申し訳ないけれどもう一度トイレで洗い直そうと思った
ベッド上を掃除しているとトイレに行きたいと母が言った
目に薄っすら涙が出ている 痛みを感じるのだろうか
間に合わないのは分かっていたのでそのまま車椅子に座らせて置いた

トイレでオムツを外すと今度も粘液がしっかり付いた尿
暫くこう言う症状は落ち着いていたけれどまた水分不足もあるのだろう
ラキソ(軽い下剤)服用も5日続いているが便も不十分な状態
明日辺りから下痢にならなきゃ良いけど。。。。

談話室で今日は4本のおしぼりを巻いた 
二つ折りは出来ないけれど巻くのは多分君子おばあちゃんより上手だと思う
お洗濯担当のUさんがいつも褒めてくれる
「北原さんのおしぼりは一番綺麗に巻けてるよ」って
その言葉に嬉しそうな笑顔を返す母 
母さん自信を持って良いよ 本当に綺麗だもん
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うめこさんが介護員とやって来た
ここ数日母さんはこのうめこさんと話す事が多い
自称93歳と言うこのおばあちゃん 兄・妹が10人居ると言う
『今日は可愛いパジャマを着ているね』と言うと「息子が買ってくれたんだ」
名前を見ると病院の貸し出しパジャマだった
『おばあちゃん凄い若く見えるよ』自分が言われて嬉しい言葉をつい言ってしまった(* ̄m ̄)
うめこさんと母さんの会話も良い感じなので立ち去る事にした
『トイレに行って来るから』 「早く戻っておいでよ」 ハイハイ

階段へ向かう途中で介護員Fさんと会ったので暫く話をする
『今日も強引に談話室に置いて行きますのでお願いします』
「YUKIさん それ良い作戦よ 段々に人と接する事に慣れるから」
そうあったら嬉しいな。。。ちょっと弾む気持ちで階段を下りた
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by r-petal | 2006-12-01 09:56
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