いつの日か。。。喜ばしい編
昨日に引き続きまたタイトルが同じになった(* ̄m ̄)
手抜きをしているわけじゃなくて今度はこんな日が来たら良いな
そんな思いを綴りたかった

母の入所生活は長い。。。こんな日もあるさ 
昨日のブログの結び通り、余り深刻に考えるのはやめよう
母の様子は日々変わる 悪い日の翌日は良い日になるんだ
それが今日だった
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11月21日(火)
外来を通過する時、長いすに座っている叔父の姿発見
近寄ったが私の顔が直ぐ分からなかった様子 ビックリしてた
『診察?』 「検査結果待ちだ 母さんの様子はどうだ?」
『相変らずよ 良い時あり悪い時あり+時々問題行動あり』

母の事をいつも気にかけてくれる叔父
でも会いに行って母の変化を見るのが辛いのだと思う
「自信がないからYUKIが病室に居る時に会いに行くよ」尤もだ
父の入院は内緒にしてあったのでその場で別れた

2階 父の病室を訪れるといつも通り手ぬぐいを被って寝ていた
『父さん』と声をかけると寝ていたのか飛び起きた

「いつでも病院を出て良いぞって言われた」え?随分いきなりじゃない
正直余りにも突然だったので拍子抜けした感じ

午前中に行なわれた血液検査でCRPも白血球も平常数値に下がった
少々残咳はあるけれど日常生活に戻って支障なしと許可が出たらしい
早速退院準備を明日の早朝から始める事にした 忙しくなるぞ

父さんの退院は明日か~~ 喜ばしい事だ
ピースが我が家から居なくなる事 寂しいな
でも5年前の別れとは違いピースは一番の住処に戻れる
そして大事な飼い主と再び暮らす事になる
寂しいがやっぱり喜ばしい事なんだ

3階 母の病室を訪れる ちょっと不安はあったがスマイルスマイル
「あれ?!」と驚いた顔をして今度は微笑んだ「YUKI~~」
良かった 昨日とは別人の母さんだ 機嫌も良いし 二人で抱擁

『父さんが明日退院するんだって』
「へぇ~~どれ位入院してたんだ?」 今日で5日目だから6日間だね
「そんなのは入院の内に入らん」だね。。でも本人は結構堪えてたよ
母の言葉は相変らず厳しい 結局父を労わる事無く退院になりそうだ

今日は機嫌も良いし。。。母を叔父に会わせようと外来へ 
まだあの長いすで順番を待っていた 結果、母を連れて行ったのは失敗 
検査結果待ちで不安だったろうに返って叔父を辛くしてしまった
母は叔父に対して無反応で語りかける事はなかった 
ごめんねおじさん
父の退院が決まったし、入院を隠している事もないと思った
『実はね…』と父の報告をしてその場を去った

2階の父の病室に行っても母は昨日の様な和やか雰囲気ではなかった
結局ダメか 廊下を歩いていると再び叔父に会った 
私の話で父に会いに来てくれた 家族以外で初めての見舞い客だった

母は先ほどと打って変わって微笑を浮かべた 本当に時間により変わる
父の事を告げて良かった 
母の笑みも見たし検査結果も異常なかったし叔父も安心して帰れるだろう

1階トイレ。。。昨日の母の態度を思い出し正直不安だったが
その心配も昨日とは打って変わり母は終始協力的だった

3階 談話室 珍しく君子おばあちゃんの姿がない
洗濯担当のUさんがおしぼりをカゴに入れてやって来た
『君子おばあちゃん 今日は具合でも悪いの?』つい聞いてしまう

「それがね。。。。」で始まった院内裏話(* ̄m ̄)
このおしぼり作業は本来なら介護病棟のリハビリ目的
数多くのお年寄りがやってこそ、その目的達成になるのだけれど
午前中はともかく 午後は殆ど君子さんが一人で巻いてしまうので
介護員の中ではちょっと問題になっていたみたい
「独り占めだと本来のリハビリになっていない」みたいに…

その事を君子おばあちゃんに注意したら泣いてしまったようだ
で。。。。ストライキ
誰が言ったかは不明だけど。。。介護病棟でも色々あるのね

君子おばあちゃんの代わりに園子おばあちゃんがやって来た
家族の要望で1日一定量のかりんとうをあげる様依頼があるらしい
実は園子おばあちゃんは大のかりんとう好き ここでは有名(* ̄m ̄)
これもまた問題の種になって 
「園子さんだけ食べて不公平だ」と君子おばあちゃんからクレーム
私物と公共の区別が付かない。。。
君子おばあちゃんの意外な面を見た思いだった
と同時に介護員もこの喧嘩の種を減らす配慮が必要だと思う
かりんとうは談話室でなくても食べられる 
訪れる家族が少ない年寄りの前では避けるべきだ。。と思う

園子おばちゃん一人ではおしぼり仕事は無理 
尤ももう少し経てば次々に元気なおばあちゃんは集まってくるが
それはもっと後の夕食間近にならないとやって来ない
隣の母に「割り当てだからやってごらん」と数枚渡してくれた

母は「結構です」と言った 母さんなら絶対断ると思ってた
それでも園子さんは更に数枚、母の前におしぼりを置いた
会話は同じ「やってごらん」

暫くは見向きもしなかったおしぼりの一枚を母は手に取った
嘘。。。。どうするんだろう

一枚のおしぼりを膝の上に乗せて
左手だけで何とか二つ折りにしようとしている
母さん!思いはあるけれどきっと途中で投げ出す、そう思っていた

私の予想に反して母は懸命におしぼりと格闘している
時間をかけ おしぼりの端と端を合わせて、ため息を付いた

『母さん 凄い! 綺麗に合わさっているよ!』
その言葉が母を奮い立たせたのだろう 嬉しそうな顔になった
勿論完璧ではない 
たった一面だけれど母は初めて自分からここまでやれた

最初から二つ折りは無理だろう、でも巻くのなら片手でも出来るはず
『母さん 二人で協力してやろう、私が折る係り 母さんは巻く係り』
「出来るかな?」 出来る 出来る 母さんなら絶対に出来る!
私も夢中になっていた

おしぼりを二つ折りにして一回りだけ巻いた後母に差し出した
左手を一生懸命動かして一本目、
時間がかかったが見事に最後まで巻き終えた!!
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姉さん 見せてあげたかったよ 母さんは本当に満足そうに笑ったよ
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二本目 三本目そして四本目、本数が増す毎、短時間になり
最後の五本目は形も硬さも十分な仕上がりになった
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母はため息をついた でもそれは今までのような嘆きではなく
何かを成し遂げた満足感のため息だった
最後の五本目を巻き終わった時二人で抱き合った
『やったね! 母さん 』 「5本だ」 そう5本
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現実に戻り、多分翌日になれば母はこの感動も忘れてしまうだろう
おしぼり巻きなんて嫌だって言うかもしれない でもこれはキッカケ 
毎日の積み重ねでいつの日か君子おばあちゃんには負けない位
達人おしぼり巻きおばあちゃんになるかもしれない
母さんの根気が勝つか 私の根気が勝つか これからが勝負だ

病室に帰る道すがら話題はさっきの仕事の話
ベッドに寝かした時も一仕事終えた満足げな顔だった
「今日は働いて疲れたよ YUKI,私は未だ死ねないな」
(* ̄m ̄) 母さんはまだまだ長生きするよ 本当に頑張った

いつの日か。。。母さんは本当におしぼり名人になれるかもしれない
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by r-petal | 2006-11-22 07:11
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