母専用の車椅子
「朝、くしゃみしたら。。また腰に来た」娘からメールが来た
学生の頃から腰に持病があり妊娠で余計に負担がかかるのだろう
ちょっとした事でその痛みに苦しめられてる長女
妊娠初期に起こった同じ症状、今回で二度目だ
『明日のプールはやめよう。今日は一日ゆっくり寝ているんだよ』

ごめんね。。。初産なのに母親らしい事してあげられなくて
飛んで行きたかったけど病院前にやる事があった

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11月13日(月)
早いものだ もう月半ばになった
朝からパソコンの画面とにらめっこ
勿論ブログアップもあったけど母のプレゼント検索に費やした
姉と姪たち、そして我が娘達と共同で購入するプレゼントは車椅子
院内で使うためではなく我が家専用

一ヵ月後に迫った母の83歳の誕生日より少し早く贈りたかった
そしてもう一つの特典は【YUKI家で過す一泊旅行】付き(* ̄m ̄)

この計画は母のケアプラン話し合い前から介護員Fさんと進めてきた話
以前にも少し触れたけれどFさんが介護員になったのは
自分のお父さんの世話がきっかけだった 父親が過した病院もここ

一度だけその父親を外泊させた事があったらしい
帰るなり父親は嬉しそうに庭の草むしりを始めたと言う
そして翌日病院に帰るのを拒んだらしい Fさんも辛かったろう

「YUKIさん 介護員としての意見ではなく娘として言わせてもらうと
私は父を自宅に連れて来たことを後悔していないよ
これからのお母さんの世話 勿論母親を喜ばせるのも大事だけど
介護しているYUKIさんが心残りがないようにして欲しい」
目に一杯涙を浮かべてこう話してくれたFさんの気持ちがよく分かる

母の今の状態を考えると我が家から病院へ帰るのは拒まないと思う
いや 帰す口実はいくらでもある 多分大丈夫だろう

問題は車椅子 Fさんはいくらでも院内の物を使って結構だと言った
でも気分的に院内の車椅子を自宅に持ち込みたくない
そこで考えたのが母専用の車椅子のプレゼント 
娘達が一番にカンパに賛同 勿論姉も大賛成してくれた
おし!後はどの機種を選ぶかだ 一応候補は決まっていた
自走式ではなく本当に介助用でハイポリマータイヤ使用の物

院内では時々車椅子のタイヤに空気を入れる作業をしている
結構な数だからほぼ一日を要するけれど 
確かにエアータイヤだとちょくちょく空気が抜けて調子が悪い
ハイポリマータイヤならその空気漏れやパンクの心配がない
買うならこれだな。。。と密かに決めていた

候補に決まっていた車椅子 昨日の母の問題行動で不都合発覚
それには安全ベルトが付いていなかった
軽量で値段も手頃で良いと思ったんだけど…却下

また一から選びなおし作業を始めた ネットは多種多様で良いけれど
一杯あり過ぎて時間がかかる。。。値段にもバラつきがあるし
やっと決めたのがこの車椅子、色も母好み ハァ~~疲れた(*≧m≦*)
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母さん。。。この車椅子の到着が決まったらいよいよ外泊だよ
たまには介護員さんたちにも息抜きさせてあげなきゃね 
なんたって母さんは問題行動連発のお年寄りだから 爆))))))
            *…*…*

『母さん』小声で呼ぶと手招きする
何々?って近寄ると「私の敵はどうしてる?」かたき?物騒だな

母の敵って誰だろう? 思い浮かぶのはハゲ狸(* ̄m ̄)父の事だ
でも話を聞いてみると、どうも女性らしい まさか私じゃないよね?

興味が湧いた 是非確かめたい! 所が一向にその女性像が絞られない
その内考えるのがおっくうになったのか「もうやめよう」と言い出した
思うに。。。母の敵とは介護員さんたちだと思う
そしてそれが誰か知人と重なったのかもしれない 
母の考えている事は未知の世界だ

母が手をあげた。。。一瞬昨日の様に殴られるのかとたじろいだ
その手は振落とされたのではなく私の髪を撫ぜてくれた
安心して母の手を握った 「冷たい!」と母
『外はね すっかり寒くなってるよ ごめんね冷たくて』
「寒いのにずっと我慢して会いに来てくれたんだね ごめんよ」と母

今日の母はちょっと元気がない 
散歩に行こうって誘っても行かないと消極的 でも数分後には気が変わる
大概は私の言う事を聞いてくれる母だけど
それもいつまでの事か最近の母を見ているとちょっぴり自信喪失している

記録書きにもオムツ替えや食事を拒否する回数も相変わらず減らない
寧ろ増えているようにも思える
どんな風に拒否するのだろう? 昨日の様に噛み付き行為に出るのか蹴るのか
いずれにしても介護員だって人間 恐怖に感じたり怒りに感じたり
「YUKIさん 仕事だから大丈夫よ」その言葉。。。変わらないで欲しい

数分後に気が変わった母を連れて1階トイレへ
「母さん パットが未だ温かいよ 出たばかりだね」
残念だ、もう少し早ければトイレで出来たのに
「でもウンチが出そうだ」 本当? 見ると母の言う通りだった
『やったね~~今日も快便 すっきりだね』玉子大の大きさ 
母さんの言う敵に始末してもらわなくて済んだ 一回でも減って良かった

談話室へ。。。君子おばあちゃんがいつものテーブル席に陣取っていた

私はベッド脇で母と会話するよりこの場所とこの時間帯が一番好き
トイレを済ませ、満足そうな母の顔と
それを今日も成し遂げた自分への満足感に浸れる
介護員Fさんの言う通り、母の為以上に私が後悔したくない

『母さん 私の事好き?』自信を持って問えていた質問も時々不安になる
プっと吹きだして「馬鹿な事を聞くんじゃないの 当たり前だろう」
ありがとう その言葉でまた頑張れるよ 
叩かれても罵られてもいい 忘れないでね私の事

5:00pm 院内は夕食準備が始まる
自走出来るお年寄り、介護員に連れられて来るお年寄り
段々に人数が集まってくる 今日はどうしようかな?
『母さん 部屋でご飯を食べる? それともここ?』迷っている様子

『君子おばあちゃんも居るしここで食べよう』その気になった
母の車椅子を君子おばあちゃんの隣に移動した
『おばあちゃん 用事をしている間母の話し相手を頼んで良い?』
「いつも世話になっているんだから任せておきな」
お年寄りの中でリーダー的存在の君子おばあちゃん、
介護員より母は馴染みがある 良い関係になってくれれば。。そう願う

母さん また明日ね
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by r-petal | 2006-11-14 10:08
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